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 ■ 臥龍山(がりゅうざん)          標高 1,223m 2004年1月24日      晴れ時々雪
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数日前から日本列島には寒波が襲来し全国的に厳しい寒さや雪をもたらせた。中国山地の背骨に位置する『芸北』にも一気に雪が積もり、それまで新聞の「ゲレンデたより」に△印が付いていたスキー場も一夜にして○印に変わっていった。

八合目辺りにある雪霊水付近の雪景色をもう一度見たくなり、朝7時に臥龍山へと車を走らせた。今日は6時までに宅急便を出す作業があるため遅くても夕方までには帰宅するつもりでいた。

去年来た時は道路も良く除雪されていて、目的地の近くまではノーマルタイヤで走れたが、今回は中国自動車道「戸河内インター」を降りて県道191を暫く走っているとハンドルを取られ始め、早々にチェーンを巻かなければいけなかった。

臥龍山近くの民家の屋根には、今にもずり落ちてきそうなくらいの雪が積もっていた。

9時半頃、かきつばた園近くの交差点に到着した。空は、薄曇りだったが時折日も差して寒冷下での登山ではあったが気持ちは軽かった。スノーシューとは、ほぼ一年ぶりの懐かしい対面であった。

車の後ろは八幡原公園に続く道だが積雪のため乗り入れはここまでだった。今日は大分ナンバーの車も停まっていた。

前方には多勢のグループが既に出発しているのが見えた。


雪が数センチ積もっただけで新聞ネタになる所に住んでいると、腰まで埋るほど積もった『芸北』の光景は別世界であり、心も洗われるようである。

八幡原にある登山口に着いた。農作物に降り積もった雪がオブジェのようにも見えた。

雪野原から森の入口に差し掛かり、木々の枝をくぐりぬけ、跨げるほどの小川を過ぎると、大地に降り積もった雪と樹木に積もった雪が静寂と幻想的な世界を創っていた。



私などが行く雪山は先に歩かれた方々の足跡があるので安心して歩ける。(←横着者ッ) 前回がそうであったように、今日も当然そのようなルートがあるものと信じて何の不安もなくやってきた。

もし今日、私が最初の入山者だった場合、果たして登りきることが出来たであろうか。

翌日夜のテレビで、中国山地に再び大雪が降ったと報道していたので、ここへ来たのがこの日で本当によかったと帰宅後感じ入った。



暫くの間、静かな雪の回廊を進んでいると、足跡が左右に分岐したポイントに出くわした。 こまったなぁ〜、 本当に困った(ーー;)

左の方向には頭上の枝に木札のようなものがぶら下げてありルートを暗示しているようにも思えたので、その方向に進むことにしたが、やがて足跡は行き止まりとなりそれから先は未踏の雪が行く手を阻んでいるだけだった。(おかしい)

辺りを見回すと、出発地点で見かけたグループが右のルートを進んでいるのが遠くに見えた。

このような時、どのような判断をすれば良かったのだろうか。

イメージしたルートだとは思いつつも、今日は誰もそこを通過していない。

多勢の人たちが別のルートを楽しそうに話をしながら進んでいる。

地図も持たず来てしまった自分としては、やはり今の道を引き返し彼たちの後に続くことが順当だろうと決断した。

(反省:いくら何度か登った山でも、雪の中を歩くときは地図と磁石は必須携帯品だ)

暫くは何も考えずスローペースではあったが皆さんの後から続いて登った。計画では、どんなに遅くても12時までには頂上を後にして下山できると思っていた。

しかし、やがて大変なことに気が付いた。今日こうして歩いている足跡は、このグループの方々が初めて残されたもので、彼らの先には無垢な雪原が横たわっているだけなのだ。

やはり、左の道が良かったのだろうか。

彼らの会話の中から教えてもらったことだが、先頭で雪を掻き分けながら進むことを『ラッセル』すると言うのだそうだ。(なるほどッ)

大変な道のりだったが、予定よりも2時間近く余分に費やして何とか林道の終点に到達できた。従来のルートである、雪霊水近くの林道終点に出るだろうと予測していたのが大きく右に反れ、雪霊水の随分手前の林道に出てしまったからだ。

しかし、私一人では、雪が深すぎて道も分からず多分引き返していただろう。こうして無事登山できたのも、先頭でラッセルしていただいた方のお陰である。(感謝、感謝)

そしてまた、この景色に出会えた。泉(雪霊水)はすっぽりと埋っていてどこにあるのかは分からなかったが、何度見ても美しく、感動的な眺めだった。


ふと時計に目をやると、もう1時半を回っていた。頂上は直ぐそこだったが、今日のペースだと山頂まではもう30〜40分は掛かりそうだった。(残念ながらタイムオーバーだ)

グループの最後尾を歩いておられた方にお礼と別れを告げ、足跡を頼りに下山を急いだ。

結果論だが、この判断が私には良かった。帰宅して発送準備を終え宅急便に荷物を渡したとき、スタッフの方から最終集荷トラックがまもなく来ると告げられ、間一髪だったなと胸を撫で下ろした。

白銀の中で、紅一点鮮やかに映っていた木の実。

約5時間近く雪の中にいたので、深入山いこいの村の湯船(500円)に浸かったとき、じゅわぁ〜と熱い鉄板の上で氷が解けるように、体から『冷え』がぐんぐん抜けていくのが良く分かった。



いこいの村浴場の屋根から下がった雪と氷柱

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